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大島 武; Lee, K. K.; 石田 夕起*; 児島 一聡*; 田中 保宣*; 高橋 徹夫*; 吉川 正人; 奥村 元*; 荒井 和雄*; 神谷 富裕
Japanese Journal of Applied Physics, Part 2, 42(6B), p.L625 - L627, 2003/06
被引用回数:39 パーセンタイル:77.38(Physics, Applied)炭化ケイ素(SiC)半導体は、大電力・高周波素子への応用が期待されているが、結晶成長や素子作製技術が確立しておらず、実用化への課題となっている。特に、金属-酸化膜-半導体(MOS)電界効果トランジスタ(FET)のチャンネル移動度の向上は実用化に不可欠となっている。これまで、結晶作製技術の問題より六方晶SiCが主な研究対象であったが、近年、立方晶SiC(3C-SiC)の厚膜化が可能となり、その厚膜を基板とすることでホモエピタキシャル成長を行うことが可能となった。本研究では、化学気相法により1650Cでホモエピタキシャル成長させた立方晶SiC上にMOSFETを作製した。MOSFETのソース,ドレイン領域は800Cでのイオン注入及び1650Cで3分間のAr熱処理することで作製し、ゲート酸化膜は1100Cでの水素燃焼酸化により形成した。電気特性よりチャンネル移動度を見積もったところ260 cm/Vsという非常に優れた値が得られた。また、酸化膜耐電圧を計測したところ絶縁破壊開始電界が8.5MV/cmというほぼ理想値を得た。
Albiol, T.*; 芹澤 弘幸; 荒井 康夫
Journal of Nuclear Science and Technology, 39(Suppl.3), p.834 - 837, 2002/11
ZrOリッチ領域のPuO-ZrO擬二元系状態図を、高温X線回折測定と自由エネルギー極小化法に基づく平衡計算により作成した。高温X線回折測定は空気雰囲気中で最高1573Kまで行い、1463K,PuO濃度2.3-3.1mol%付近に従来報告されていなかった共晶線があることを見い出した。Chem Sageコードを使用した平衡計算は最高3000Kまで行い、実験データを良く再現できた。得られた結果はこれまで報告されている状態図に修正が必要であることを示すものである。
鈴木 康文; 中島 邦久; 岩井 孝; 大道 敏彦; 山脇 道夫*
JAERI-Research 95-027, 19 Pages, 1995/03
ストロンチウム及びバリウムとプルトニウムの複合酸化物のなかで、プルトニウムが4価をとる化合物、SrPuO及びBaPuOを調製し、その結晶構造を解析した。ストロンチウム及びバリウムの炭酸塩と二酸化プルトニウムの混合粉末成型体を小孔付きセル内に置き、アルゴンガス雰囲気中で加熱することにより、ほぼ単相の複合酸化物を得た。その結晶構造は立方晶が僅かに変形した斜方晶であることが確認された。
吉川 正人; 森田 洋右; 伊藤 久義; 梨山 勇; 奥村 元*; 三沢 俊二*; 吉田 貞史*
Mater. Res. Soc. Symp. Proc., Vol. 281, p.797 - 802, 1993/00
立方晶(3C-SiC)シリコンカーバイド結晶を1100C、1h水素燃焼酸化した後試料を急冷して酸化層を作製し、MOS構造を形成した。この手法により界面準位及び固定電荷量は5.410~1.410cm及び8.410~1.110cmの範囲で発生した。界面準位はEc-0.7~Ec-1.5eVのエネルギー位置にのみ局在する。この試料を800kGy(SiO)まで照射後、100Cから50Cステップで30分間等時アニールを行なうと、固定電荷及び界面準位は熱アニールされ減少した。この減少量を1/T(絶対温度の逆数)に対しプロットするとよい直線性を示した。一方、未照射試料の熱アニールを460C、30分行った後、線照射を行なうと、界面準位及び固定電荷の発生量が抑制され、試料の耐放射線性が向上した。これらの変化は、300~450Cの範囲の熱アニールプロセスが、炭化ケイ素/SiO膜界面に変化を及ぼすことを示している。
T.Kang*; 長崎 正雅; 井川 直樹; K.Il-Hium*; 大野 英雄
Journal of the American Ceramic Society, 75(8), p.2297 - 2299, 1992/08
被引用回数:17 パーセンタイル:67.94(Materials Science, Ceramics)GdOを10~15mol%添加したZrO単結晶の電気伝導度を500~1100Kの温度範囲で測定した。併せて、X線回折及びラマン分光分析を用いた構造解析を行い、電気伝導度と構造の相関について議論した。ZrOの電気伝導度はGdOの添加量の増加に伴って増大した。多結晶と比較してこの値は大きくなった。X線回折結果からZrOの格子定数はGdO添加量に伴って増加することが明らかとなった。ラマン分光分析からZrOの立方晶に起因する600cm付近のピークはGdO添加量と共に低波数側にシフトしていくことが明らかとなった。これらX線回折とラマン分光分析の結果はGdOを添加するに従い、イオン間相互作用が徐々に弱まることを示している。従ってZrO結晶中においてイオンが移動し易くなったために、電気伝導度が増加していくと考えられる。
吉川 正人; 森田 洋右; 伊藤 久義; 三沢 俊司*; 梨山 勇*; 吉田 貞史*
EIM-90-130, p.47 - 55, 1990/12
ドライ酸化膜を持つ3C-SiC MOSキャパシタの照射効果を高周波C-V特性を用いて評価した。照射によってC-Vカーブは負バイアス側へシフトし、傾きが変化した。この挙動はSi MOSキャパシタの照射効果と同じであった。C-V特性の解析から、3C-SiC/SiO界面及びSiO膜中に照射でトラップサイトが発生することがわかった。この発生量は照射中の正のゲートバイアスで促進され、また酸化プロセスに大きく依存した。Si MOS構造の照射で発生するトラップ量の吸収線量依存性との比較から、3C-SiC MOS構造はトラップ発生がおこりにくく、耐放射線性にすぐれることがわかった。
伊藤 久義; 早川 直宏; 梨山 勇*; 作間 栄一郎*
JAERI-M 89-094, 13 Pages, 1989/07
化学気相成長(Chemical Vapor Deposition)法によりSi上にエピタキシャル成長させて作製した立方晶シリコンカーバイド(3C-SiC)結晶に対し、その1MeV電子線照射効果を電子スピン共鳴法を用いて調べた。その結果、電子線照射により3C-SiC中に4種類の常磁性欠陥(T1~T4センター)が誘起されることが判明した。T1センターは等間隔で分離した(分離幅約1.5G)等方的な5本線で構成され、そのg値は2.00290.0001であることが見いだされた。また、T2センターは100以下の低温で出現し異方性を持つこと、並びにT3及びT4センターは室温において検出され異方性を示すことが解った。さらに、電子線照射3C-SiCの等時アニールの結果、T1センターのアニール過程において3種類のステージ(150C、350C、750C)が存在することが明らかになった。一方、T3、T4センターについては各々100C、350Cにアニールステージを持つことが見いだされた。
松本 義伸*; 井上 将男; 永石 隆二; 小川 徹
no journal, ,
原子炉のシビアアクシデント(SA)により生ずる放射性廃棄物の長期保管を想定し、ジルコニウム合金の高温酸化生成物が水の放射線分解に及ぼす影響を調べている。酸化ジルコニウムの結晶型の影響を調べるため、本報告では、立方晶ジルコニア(YSZSC)を添加した水の放射線分解実験を行い、気相に放出された水素の観測収量を測定した。YSZSC添加量が少ない領域では、これまでの単斜晶や正方晶のジルコニアと異なり水素発生が複雑な挙動を示したが、30wt%以上の領域では、これまでのジルコニアと同様にYSZSC添加による水素発生の促進効果がみられ、この効果は粒子径が小さい粉末ほど顕著であった。